東京新聞(2007年8月9日)春名幹男よりピックアップ:

広島、長崎に入った米戦略爆撃調査団の報告書は、次のような事実を記した。「長崎では爆心地近くのトンネル式防空壕では百人が生存していた」「広島では爆心から1.1キロのコンクリート製ビルの中にいた人はガンマ線被爆の症状がなかった」


米国は、これらの事実から、核戦争でも堅固な防護があれば生き残れると判断した。広島、長崎は戦後、核戦略の立案に利用されたのだった。


80年代、米ソの核軍備競争は極限に達し、両国の核弾頭保有量は各3万発を超え、全人類を何回も殺せるほどに達した。


日本は核廃絶を訴える一方、米国の核の傘に依存する矛盾を抱えてきた。

(by pick-up)米国は、核兵器での先制攻撃の戦略をオプションで保持している。米国がそうならば、他の核兵器保有国も同様だろう。つまり、核兵器が拡散し、周辺国との対立が煽られれば、日本が米国に追随しようが、自前で核兵器を持とうが、核攻撃を受けないなんて言えない。核の傘なんて虚妄である。唯一の道は核廃絶である。日本は核兵器に依存しない覚悟をするべきである。