東京新聞(2007年12月25日)「けいざい潮流」(木訥)よりピックアップ:

気候変動枠組み条約締結国会議(COP)。過去、日本が存在感を示した形跡はあまり見られない。


かつて「プロ級の英語の使い手」を自任する外相が日本の政府代表を務めた。だが、EUが提示した合意書の日本語訳文に重大な誤訳があったことに気づかず、その訳文に沿って首相官邸に請訓しようとし、すんでのところで事務方が翻訳ミスを発見、事なきを得た。


「なまじ語学に自信がある政治家よりも交渉の責任者として大局的な視点と決断力のある政治家の方が国際会議向き」とは、さまざまな会議でらつ腕を発揮してきた官僚の弁。


新たな温暖化防止の枠組みづくりは、国益を賭けた戦いだ。素人の政治家が丸腰で交渉に臨むのは愚の骨頂。カードが少なくても戦えない。