東京新聞(2007年8月7日)鎌田慧「本音のコラム」よりピックアップ:

港湾労働者がギャングの餌食にされていた歴史は、山口組発祥の神戸港にも刻印されている。日雇い労働者のピンハネで稼ぐ、「口入れ稼業」や「人夫出し」、「労働者供給業」などは、禁止されて当然だった。


ところが、「供給」を「派遣」に替えただけの「労働者派遣法」が1985年に復活させられ、派遣先の規制をどんどん緩和させ、いまや労働者派遣産業の売上高は、十兆円ともいわれている。


「労働者派遣法」は、失業者の生き血を吸う悪法である。製造業への適用を中止し、それまではアブレ手当のある「日雇労働保険」を適用すべきだ。