『フォッグ・オブ・ウォー:マクナマラ元米国防長官の告白』(DVD版)SONY PICTURES CLASSICSよりピックアップ:

戦略空軍にはS・I・O・Pという核戦争計画があった。5つのうち、4つまでは報復計画。つまり敵がミサイルを発射したら5500発の核で反撃するというものだ。


戦略空軍には1−Aという先制攻撃計画もあった。私は詳細を知るため戦略空軍司令部に行った。1961年1月就任して間もなくで核のことなど何も知らない頃だ。この計画はアイゼンハワ−が4人の将軍に作成させたものだ。国防総省にはコピ−はなかった。私は計画書を読んだ。


まさに、破滅という言葉は不適切かもしれないが何千万という人命と多くの産業が失われ、通信や医療システムや政体が破壊される。理性ある大統領なら誰も先制攻撃など行わないだろう。軍事的、倫理的、政治的にも無意味だ。なのに今日でも必要なら先制攻撃をと政府は唱えてるのだ。


これだけは強調しておきたい。核戦争に至らなかったのは、ただ運が良かったからだ。実際、我々は瀬戸際まで行った。皆、理性的な人間だ。ケネディーも、フルシチョフも、カストロもだ。なのに破滅の寸前まで行った。その危険は今もある。

東京新聞(2006年10月27日)
島野功緒。「からむニスト」よりピックアップ:

TOKYO MX談志・陳平の言いたい放だい」の21日に西部邁の発言。「核を持つことは悪じゃない」「戦後、核を使った国は1つもない。侮られないための抑止力で、実際に行使すれば自分の国も破滅する。北朝鮮だって、それくらい分かっています。第一、アメリカが最後の最後まで日本を守ってくれる保証はない」核保有の是非を議論すべきではないか。

(by pick-up)核兵器を持つこと、核の傘に入るということは、核兵器の使用可能性と一体なのだ。やられたら、やりかえすという思想の有効性は、通常兵器までで限界である。核兵器でやり合うということが何を意味するか、一番理解できるはずの日本で核武装論がでてくるのにはガッカリする。


http://ffeck.tsuchigumo.com/atomicbomb.html