東京新聞(2005年10月16日)インテリジェント・デザインよりピックアップ:

1987年、連邦最高裁は科学の時間に天地創造論を教えることを憲法違反とする判決をだした。


インテリジェント・デザイン(ID)とは、進化は「知的存在(インテリジェント)」が「計画(デザイン)」したという主張である。知的存在とは神の言いかえであり旧約聖書の創世記にある天地創造論にすぎないと批判されている。


IDは米の31州で導入が検討されている。2004年10月ペンシルベニア州ドーバー教育委員会が9年生の授業でIDを教えることを義務づけた。ドーバー地区高校では、生物の授業で進化論を教える前に次の文を読み聞かせる事が義務づけられた。


ダーウィン理論はひとつの理論で、理論は事実ではありません。IDはそれとは異なる生命の起源についての一つの説明です。その考えを知りたい生徒は参考書として「パンダと人について」が利用できます。どんな理論にも生徒は心を開くことが必要です』


この是非をめぐりペンシルベニア州ハリスバーグ連邦地裁で裁判中。「パンダと人について」の草稿では天地創造、創造主という言葉が使われていたが出版に際してインテリジェント・デザインとデザイナーに書き変えられたという証言がある。


ドーバーの教育委員が『この国はキリスト教信仰の上に築かれた。子供達にもそのように教育すべきだ』と発言したことも明らかになった。これらは政教分離の基準に引っかかる。


米の政教分離の基準は以下のとおり;

(1)政策は世俗的でなければならない。(2)政策が宗教を助長または委縮させてはならない。(3)政策が政府と宗教の過度のもつれを招く結果となってはいけない。これらに違反すると憲法違反と見なされる。


キリスト教右派シンクタンクディスカバリー・インスティテュート』の「科学と文化センター」が作った”くさび文書”が法廷であきらかになった;

「物質主義の結果、社会が荒廃した。その根源こそ科学的物質論だ」「その大きな幹にくさびを打ち込む。最弱部分に打てば幹を倒すことができる。「進化論」は最弱部で、「くさび」はIDを学校教育に押しこむこと。


昨年のCBS世論調査で、65%が進化論と天地創造を教えることを支持している。

※(by pick-up)このアメリカ特有のキリスト教運動を何と統一協会関連団体が日本でもやっている。これは統一教会などの日本の宗教右翼に主導された性教育攻撃やフェミニズム攻撃などの教育干渉も、やはりアメリカのキリスト教原理主義による性教育攻撃などと直接的な関係があることを推測させるものである。


http://ffeck.tsuchigumo.com/ishihara.html

http://d.hatena.ne.jp/keyword/%a5%a4%a5%f3%a5%c6%a5%ea%a5%b8%a5%a7%a5%f3%a5%c8%a1%a6%a5%c7%a5%b6%a5%a4%a5%f3