TBSテレビ(2007年9月19日)「アイ・チテル!」よりピックアップ:


雨上り決死隊(宮迫・蛍原)の司会による外国出身女性のお笑いトーク番組で各国の性教育のようすが話された。

メラニー/オーストラリア)5歳の時に子供向けの本で全部教えてもらった。もちろん学校でもある。小学校高学年になるとバナナを使ってコンドームの使用法を男女一緒に学んだ。


チェン・チュー/中国)(親による性教育は)絶対ないですね。親からは絶対に教えてもらいたくない。「衛生」という科目の中で男女の体の仕組みや妊娠などについて学ぶ。教科書に男の子と女の子の裸体の絵が描いてて…。ヤル事がわかる瞬間ってあるじゃないですか。その時に本当にお母さんを嫌いになりましたね。


(レイラ/エストニアチェン・チューの場合は子供の頃から頭に「これは自然なものだ」と入ってなかったから嫌いになる。自然とわかれば嫌いにならないよ。


(フィフィ/エジプト)母親として私が家で教える時代だなとは思った。私は親からあまり教えられないで育った。今の子どもはインターネット触ったら裸の女がボンと出てくる。私たちの時代よりも早く教えないといけない。


学校に教えられたくないの。一人っ子の子どもは異性の同胞の裸を見ないで育つ。私も3姉妹だったから男性の性器を見たことがなかったから、いきなり学校で教育されても困るんですよ。全ての子どもに一辺倒に「これくらいの性教育をします」ってHOW TOみたいなのを教えるのは…。


私は日本で前にやっていた様な性教育。女性の体の変化だったり、男性の体の変化で終っていた。それで充分だと思うのね。それで免疫つけて、家に帰って来たら私が子どもにちゃんと教えるもん!


メラニー/オーストラリア)フィフィはそんな話出来るからいいけど…。出来ない親も多いから。とくに日本は多いねん。


(宮迫)できちゃった婚とかってあるじゃないですか。何で中で出すのって思わへん?


(フィフィ/エジプト)日本の性は「快楽の性」ばっかりなの今!でも本来人間は動物なの!親から教えるものっていうのは生殖。子孫を繁栄させる為の性があるんだよと。その上に快楽が成り立つ…。


(ティアナ/ウクライナ)親が子どもに教えないとだめ。恥しいことじゃないから。子どものことを守る、それが親の一番の仕事。私はお母さんから教育された。7歳の時にテレビでSEXしているところを見て、ウクライナのテレビは(モザイクなくて)SEXが全部見える。ママに「何をしているの?」って聞いたら、SEXするまでのストーリーを人形で教えてくれた。


学校では「理科」の教科書の1ページのみ。男女の体について記載してあり、植物の受粉と共に学ぶ。学校の仕事じゃない、親の仕事だから。


(レオ/ブラジル)娘は母親に反発するので、性教育は主人が全てやってくれる。


チェン・チュー/中国)それもどうかな。お母さんはお母さん、お父さんはお父さん、両親なんですよ男女じゃないの。子どもは、そういう話されると気持わるくてしょうがないですよ。


(宮迫)5歳の時に両親のSEXを見た。


(フィフィ/エジプト)なんで子どもが、そういう話を聞いて気持悪くなるかというと、もう間違った情報が入っていて「性」というものが歪んでいるから。


(シモネ/ブラジル)違う!子どもでいたいの。お母さんからそういう事聞きたくないの。


(レイラ/エストニア)4、5歳の時に男の子がおしっこしているときに性器をみて、私と違うからお母さんの聞いたら、簡単な説明をしてくれた。恥しいことなくて…。その時はSEXに興味はなかったよ。小学校高学年になると男性のマネキンを使ってコンドームの使用法を男女一緒に学ぶ。


(王雪丹/中国)正しい性教育をして身も心も健康な子どもを育てるべき。私は高校生までSEXについて何も分からなかった。男の子と女の子のオシッコが混ざったら子どもができると思ったの、高校生の時だよ。親から性教育を教わったのは25歳のころだから。「SEXする前にはきちんと洗いなさい」とか、「前戯は必ずしてもらいなさい」とか、「週2回だけにしときなさい」とか。やっぱり最後のだけ守れなくて…。


(リアナ/ロシア)学校だと体がどうのこうのと仕組みしか教えてくれないけど。そのあとを言うのは親の仕事。SEX=LOVEというのを教えていけばヤルだけじゃなくなると思う。おばあちゃん古い考えの人だったから、男の子と同じイスに座ったら子どもが出来るとかウソばっかり教えて…。お母さんは逆で…。


(フィフィ/エジプト)エジプトでは学校でも性教育がない。大家族の中で「ノクタ」っていうジョークがある。下ネタがほとんどなんですよ。大人たちがしゃべっているのを聞いて、「あっこういうものなんだろうな」っていうのを家族の中で覚えていくの。


日本の性教育も、世界のどこでも、HOW TOを教えるの結構なんだけど、性行為のリスクを教えないといけないんですよ。ゴムつけるだけじゃなく、一緒に責任がとれる仲だろうなっていう人としか普通しないっていうのが一番いい形…。それが愛しているか愛していないかなんですよ。


メラニー/オーストラリア)勘違いしている。性教育をしたらそれを皆すぐするというのはないから。


(イム・ボルム/韓国)親から性教育うけるなんて、私ありえないですね。そういう関係にもなりたくないし。友だちとかインターネットとかでも勉強できますよ。


小学校とか中学校では別々に男女を分けられて、精子卵子があって子どもができるって授業をやってたんですけど。高校生のときに性教育をされたんですけど、女の先生で憧れの先生だったんですよ。その先生が自分の経験談を話しはじめたんですよ。「最初やった時は痛かったんだけど10回ぐらいやったら痛くなくなった」とか…。ショックでクラス全体が無口でしたもん。


(シモネ/ブラジル)ブラジルではテレビなどで広告するの。日本元代表監督のジーコがいるでしょ。「チンチンをちゃんと洗いましょう」って。

(by pick-up)NHK総合テレビの英語番組で女優の川上麻衣子が子ども時代を過ごしたスウェーデンでの性教育の経験を話していた。それによると、3年生の男女一緒のクラスで「男と女が裸でフロに入るところから、出産シーンまで映画を見せられた」という。


私が中学時代の理科の先生(女性)と同級生が数人集まった同窓会のようなものに出席したときに、先生が、当時授業のあとで男子生徒が、子どもがどうやって出来るか、質問にきたという話をした。「先生をからかったんじゃないですか」と聞いたが、生徒はマジメだったと言う。そういえば、当時、同級生が昆虫の交尾から人間を類推して興奮していたので幼稚だと思ったことがあった。私1953年生まれ。


性教育を批判する人達が「眠っている子どもを起こすな」という言い方をする場合がある。子どもが眠っているというのは正しくない。子どもや、その周辺の大人の言動を注意してとらえたり、自分の記憶の糸をたどってみれば、ヒトが幼児期から性に目覚めていること、性的関心を持っていることは明らかだ。昔のことが書かれた文書を読めば、それは以前からだとわかる。だから、各種メディアでの過激な性表現や性教育のせいではない。内発的なことである。


子どもが性に関心を持つにも関らず、周辺に歪んだ情報しかないとしたら好ましくない。それはなんらかの性教育で補正したほうがいいだろう。その場合に取り上げるべき柱は3つあると思う。性の生物学的な理解、リスクとその回避、責任である。