NHK教育TV(2005年2月23日)『視点・論点』中山俊宏「米国における保守主義運動」からピックアップ:

米国における保守主義には異なる3つの潮流がある。

(1)リバタリアニズム自由至上主義)、計画経済に敵対、大きな政府に反対。(2)トラディショナリズム(ヨーロッパ的保守)、安定した秩序、宗教の復権。(3)アンチ・コミュニズム


異なる3つの潮流を一つの保守主義にまとめたのが1955年創刊のナショナルレビュー紙(ウィリアム・バックリー・ジュニア)で『リベラリズム大きな政府、伝統破壊、容共主義の温床だ』と定式化した。


1964年、共和党バリー・ゴールドウォーター上院議員の演説;『自由を守るための急進主義はいかなる意味においても悪徳ではない。正義を追及するさいの穏健主義はいかなる意味においても美徳ではない』


東京新聞(2006年11月16日)
中山俊宏『こちら特報部』よりピックアップ:

「1970年代後半、共和党が宗教的保守を動員して強固な地盤を築いたことに始まる」それまで宗教的保守は積極的に政治に関ろうとしてこなかったが、『中絶反対』という共和党のメッセージは彼らの動員に役だった。


東京新聞(2005年3月1日)よりピックアップ:


ウィリアム・クリストル(ネオコン創始者の息子)

ネオコン民主党の反共リベラルからの転向者。


TBSテレビ(2005年1月5日)、近未来提言スペシャ
関口宏の「歴史は繰り返す」第3弾(日米同盟の裏側)からピックアップ:

なぜA級戦犯の岸をアメリカが釈放したのか、アメリカとの密約があったのではないかと囁かれている。


日米同盟史研究者マイケル・シャラーは公開されたCIAの文書をもとに、アメリカは日本の左派に対抗するため保守勢力の統合を進め資金援助をしたと語る。リーダーとしてアメリカが推奨したのが岸信介


1958年、米政府は仲介者を通して自民党に200〜300万ドル提供した。この年、総選挙で自民党社会党に圧勝した。


岸が首相になりアメリカ側は安心しました。なぜなら、岸なら日本を追従の状態に保つだろうと思われていたのです。


朝日新聞(2007年1月25日)特集・保守とはなにか要約からピックアップ:

(原彬久)
戦後保守は占領下で中道化した。ただ、自由主義経済志向で対米絶対協調の吉田茂政治に対し、社会主義化と対米自立外交を志向した岸信介政治を加味するしたたかさがあった。


週刊金曜日(2006/11/3)”教育で「危険な現実」は変えられない”(上野千鶴子佐高信)からピックアップ:

(上野)
保守派というのは、現状維持に最大の利益を見いだす人たちのことです。だから、何もしないのが一番。反動派は、現実が変化してしまったあとにリアクションを起こす人たちです。だから、騒々しい。


(上野)
小泉のリベラリズムはグローバリゼーションに対する適応の一種だったんです。でも、それは保守の基盤に亀裂を持ちこむ。ネオリベラリズムナショナリズムは理論的には両立しない。でも、国内的求心力を小泉は意識せざるを得なかったので、靖国に参拝してナショナリズムを利用したところがあります。


(上野)
安倍はネオコンサバティブとナショナリズムの結託ですから捻じれはなくなったわけです。


(佐高)
上野さんたちの本を排除すれば自分たちの嫌いな現実にならないと思うのが納得できないね。


(上野)
私は最初、この反動を無視してました。私の本が世の中を変えてきたわけではないから。


でも彼らの守りたいのはタテマエなんです。そしてタテマエは教育の話につながります。教育再生担当補佐官になった山谷えり子が「ジェンダーフリー教育はやらせない」と発言しています。「行き過ぎた性教育」とかも言っています。


(上野)
現実に子どもの性行動は活溌になっていて、教育基本法を変えても性教育をやめても行動が地下にもぐるだけ。



日教組も対抗力を失いました。その中で性教育を担っている先生たちは良心派リベラルの人たちだった。