毎日新聞(2007/2/7)「水脈」内田樹(たつる)よりピックアップ:

家庭でも学校でも会社でも、私たちは「どうやって競争に勝つか」を教えられる。しかし、現実の生活では、私たちは「負けたり、負けたり」しているのである。「適切な負け方」の第一は「敗因はすべて自分自身にある」という自省である。第二は「この敗北は多くの改善点を教えてくれた」と総括することである。第三は、「負けたけれど、とても楽しい時間が過ごせたから」という愉快な気分で敗北を記憶することである。


東京新聞(2007/1/31)よりピックアップ:

日本は自殺大国。8年連続3万人超。05年度人口10万人当りの自殺者数は、日本24.2人(トップ)、米国10.4人、英国7.5人。98年以降に増えた約7000人には無職者が多い。リストラされて失業した人、債務を抱えて倒産した中小企業の経営者。社会的に予防に取り組めば防げるはずだった。


東京新聞(2007/1/30)
「けいざい潮流」(伊)よりピックアップ:

競争社会の副産物は敗者。敗者が転落に向かうパターンがある。負け始めには弁解が多くなる。負けてくるとうそをつくようになる。負けが込んでくると欺慢、ねつ造を行うようになる。競争原理政策導入時に、敗者のあがきに対する予防措置を講じていたとはいえない。このままでは社会が壊れる。