東京新聞(2007年12月25日)「本音のコラム」鎌田慧よりピックアップ:

イ−ジス艦「こんごう」がミサイルを迎撃ミサイルで撃ち落とした。


ミサイルが、いつ飛んでくるのか判らないというのが、日本が米軍にそそのかされてミサイル防衛に踏み切った理由だが、今回の実験のように、米日両軍が呼吸をあわせて発射したのだから、当たって当然。まるで大本営発表だ。


初期配備だけで1兆円かかるといわれてきた。が、それだけで済むわけはない。1回60億円、その大半はアメリカの軍需産業に入る。日本では三菱重工などがMD関連産業だ。


ホ−ムレスなどの救済と支援に回した方が、はるかに、日本社会の防衛に役立つ。


TBSラジオ(2007年12月20日)「ニュ−スさかさ眼鏡」よりピックアップ:


軍事ジャーナリスト神浦元彰に小西克哉が聞く。

(神浦)笑い話です。待機している海に、当たりやすい高度、コ−スで飛んで来る訳です。当たらないのが不思議。昔の大本営発表と同じ。インチキ。


北朝鮮のノドンを迎撃するというのが今回のミサイル(SM3)。だが、ノドンは移動発射台に乗せてトンネルに隠れている。出てきて1〜2時間で発射できるので徴候が読めない。使い物にならない。


イージス艦は徴候が見えてから港をでるので使い物にならない。常時待機できるわけではない。


(小西)ミサイル防衛システムに、カナダは入るのやめたんですよね。イギリスとかも入っていない。日本だけですか。


(神浦)日本だけ。石破さんが前の防衛庁長官のときは、実験だけで配備はしないと言っていたのに、訪米したら一夜にしてひっくり返って導入しますになったんです。何が起きたか説明しなければならない。これは利権なんです。防衛利権北朝鮮がいつ崩壊するかわからない。今のうちに予算をとらないと追い風がなくなる。


(神浦)ロシアや中国の弾道ミサイルは高度1000Kmから垂直に落ちて来る。SM3は600Kmくらいしか上がらないので無力。

(by pick-up)北朝鮮のミサイルが心配だという人がいるが、イラクイスラエルにミサイル攻撃したとき大して被害を与えられなかった。しかも、迎撃ミサイルのパトリオットも初期報道とは違って実はあまり役に立たなかったと後で報道されたことを記憶している。