現代思想(2007年4月)「教育と心性操作」佐々木賢よりピックアップ:

為政者は隠し事をもっている時に、国民の心性操作をした。国民が他国の被害者であることを訴え、国民に「敵」を示した。事を単純化し、同じ文句を繰りかえし、そのことばが国民の心性に定着することに専心した。


ヒットラーは「教育」「指導」「啓発」の語が好きだった。「性の啓発の必要性(純潔教育)」とか…。教育はプロパガンダの重要手段であった。


プロパガンダの一つの特性は、形容詞を多用することにある。ナチス政権下では「抜本的」や「最終的」や「永久的」ということばや、「悪い科学」とか「適格な・不適格な」という表現を多用した。


なぜナチのことを紹介したか。ナチと同じ心性操作が今のアメリカや日本に多いからだ。