東京新聞(2007年3月19日)橋本健二よりピックアップ:

今月初め、政府はフリーターの数が昨年より14万人減って187万人になったと発表した。なぜ、こんな非現実的な数字が出てくるのか。派遣労働者をフリーターに含めていないからだ。現在、非正規労働者の中で最も増加しているのは派遣労働者だ。その数は255万人で、1年前より30万人近く増え、その賃金は大幅に低下している。かつては専門性の高い分野に限定されていた派遣労働が自由化されたからだ。それだけではない・・・


機会の平等さえ保障されていれば、格差が拡大しても問題ないという声も聞く。しかし格差の拡大そのものが、機会の平等を破壊していることを認識すべきである。


東京新聞(2007年3月19日)花井勝規よりピックアップ:

正社員の数は1997年の3812万人をピークに減少を続け、2005年には3374万人まで落ちこんだ。1997年に1152万人だった非正規雇用者は2006年には1677万人に膨れあがり役員を除く雇用者の3人に1人が非正規だ。東海地方の製造業では「絶対的に人手が足らない状態」なのに外部人材に対する人件費は「十年前からほぼ横ばい」という。最低賃金の水準引き上げが一つの処方箋となろう。


正社員には人ごとに映るかもしれない。だが、少子化、年金、生活保護の問題とも関連し、将来、負担となって跳ね返ってくる。