現代思想(2007月1月)小林英夫/成田龍一(聞き手)「岸信介とは誰か」よりピックアップ:

(小林)
特に小林一三との対立が有名です。小林一三は関西財界の雄です。関西財界の伝統はレッセ・フェール、つまり自由経済であって統制経済ではないわけです。ですから岸がやっていることは「アカ」(共産主義)だという形で厳しく批判する。


それに対して岸はどういうかというと、準戦時下に自由経済をやっていて国家改造ができるか、という形で応酬する。


中央公論(2007年2月)
御厨貴「戦後保守政治家たちの思想的系譜」よりピックアップ:

岸信介は計画経済に近い思想を持っている。社会党からの立候補を意図していたことでも知られる。岸は、保守合同の際に三木武夫だけは入れたくなかったという。三木を「容共左派」とみなしてのこと。


中央公論(2007年2月)
西部邁「知識人この滑稽なるもの」よりピックアップ:

左翼とは本来、フランス革命期の国民公会で左側に座を占めた人々に対する呼び名で、彼らの主張するところはきわめて近代主義的な理念であった。また、社会主義共産主義はその一つの派生にすぎない。左翼主義とも俗称される近代主義個人主義的左翼の自民党

(by pick-up)高速道路民営化が問題になったときに、TVで民営化に反対する自民党の道路族議員が、民営化を唱える猪瀬直樹共産主義者!と非難していた。