TBSラジオ(2007年2月25日)『嶌信彦(しまのぶひこ)のエネルギッシュトーク』からピックアップ:


1年間のアメリカ生活から帰国した辛淑玉(しんすご)の話

アメリカの私の周りにいた学者たちの意見でいうと、日本は脅かせば脅かすほどアメリカを尊敬するって言うんですね。アメリカはそれで味をしめていますよね。なぜ(日本が)それを続けるかというと、強い力に逆らわずにいたから世界第2位の経済大国になれたと。このポジションは失いたくない。


アメリカにはひどいこともあるけどレジスタンス文化もあるわけです。(日本には)それがない。チョムスキーも右よりの学者もアジアで民主主義のベースは韓国にあると。日本には可能性はないと。その可能性を潰したのはアメリカだと言った学者もいました。


米兵のインタビューもしてきたんですよ。沖縄で5000件以上も女性に対する強姦や殺人があるでしょう。なぜ、米兵がそんなことするか聞いたんですよ。


アメリカでできないことしたいんだ』って答えましたよ。アメリカでできないことを植民地でやるということですね。『僕達は知っているよ、何をしても裁かれないことを』


甘くみられたら、どこまでもやられることは明確。日本の政府は自分達が利益を得たいがために提供しているものの大きさと被害の実態についての認識が欠落しているんだろうなと思いましたね。


思いやりっていう英語がないんです。相手の痛みを想像することが難しい。契約違反ならいけないことだけど。


アメリカで多国籍企業で各国の経営者にも聞いてきたんですよ。『アメリカは他国に課すルールを自分に課すことはない』と、『アメリカは一貫して非民主的な他国の政治を支持している』と。もちろん日本も入るわけですよ。


(by pick-up)和英辞書では「思いやり」にはsympathy、consideration、kindなどを当てている。日本政府は、「思いやり」という言葉がないアメリカの在日米軍基地に俗称「思いやり予算」を貢いでいる。