東京新聞(2007年5月15日)よりピックアップ:

ドイツが国民投票を用いない背景には、ナチス国民投票をその台頭に利用した手痛い歴史がある。ヒトラー国民投票で国家指導者としての信任を訴えたのは1934年8月。既に議会を通さずに立法が可能な「全権委任法」を成立させ、国家の全権力を手中にしていたヒトラーは、国民投票で大衆の支持を確認。「総統」と呼ばれるようになり、第二次大戦の破滅へとドイツを導いた。