NHK教育テレビ(2007年4月19日)『知るを楽しむ』(歴史に好奇心)よりピックアップ:

アヘン戦争(1840−1842)で清はイギリス軍に無惨に敗北、西洋の近代兵器の威力を思い知らされました。 清軍の一員だった魏源は敵の強さの秘密を知ろうとしました。研究の成果をまとめた本が『海国図志』です。この中で「夷の長技を師として以て夷を制す」(西洋人が得意とする技術を学んで、西洋人に対抗すべきだ)と訴えています。しかし、保守的な清朝は受け入れませんでした。


魏源の書に注目したのは日本人でした。『海国図志』は日本に輸入され訓点をほどこされて広く出回りました。多くの日本人がこの本を読んで刺激を受けています。佐久間象山、吉田松蔭、勝海舟坂本龍馬。中国人魏源の主張を実行したのは日本人でした。