と学会・編『トンデモ本の逆襲』洋泉社からピックアップ:


志水一夫氏の解説から)

波動:霊能者用語で、心霊的なものの媒介として想定されている存在のこと。


これを「光は物質か波動か」などという物理学用語の転用だと思い込んで、批判した物理学者の先生もいたが、そんな高尚なものではない。


元々は「(サイキック)ヴァイブレイション」の訳語だと思われる。英和辞典で「ヴァイブレイション」(vibration)を引いてみると、「直観的に感じられる放射物、霊気」とある。


「ヴァイブレイション」は、占星術で惑星(月を含む)が地上の出来事に影響を与える媒介物として仮定されているもののことでもある。


これを「波動」と訳すのは、占星術師たちのほうが先んじていたらしい。心霊的な意味で「波動」と訳されるようになったのは、その転用だと思われる。


前記の物理学用語との連想もあってか、最近の日本の擬似科学的な書物には、この言葉がしばしば登場している。