東京新聞(2007年8月14日)「放射線」三重野康よりピックアップ:

構造改革に対する正しい認識が少ない。背景について正確に把握していない。


第一は、成熟経済へ移行する衣替えである。先進国に追いつけ追いこせと努力し、1980年代までに追いついた。これに少子高齢化の影響が加わり、低い成長へ落ちざるをえない。


第二は、アジア諸国の工業化、市場化への進展、旧共産圏諸国の市場経済への移行によるグローバル化と、ITの発達に伴う変革期に直面、これに対応、乗り切らねばならない。


第三は、バブル後遺症の修復。企業にとっては過剰債務、金融機関にとっては不良債権である。これを克服し新しい発展軌道に乗せるのが、構造改革である。


郵政民営化等は構造改革の本丸ではない。