東京新聞(2007年12月7日)「こちら特報部」よりピックアップ:

(ヤマトシロアリなどの社会では)、従来、女王アリなどが出すフェロモンや環境で階級が決まると考えられてきたが、実は階級を決める遺伝子があることが発見された。


発見したのは茨城大学などの国際チーム。先月、米科学誌「サイエンス」に研究成果を発表した。


今年になり、英国の学者が「シロアリ目」も「ゴキブリ目」に入れようと提案して、世界的に受け入れられているという。


将来、女王アリや王アリになる「ニンフ」は全体の数%にすぎないエリート層で、大半は働きアリの「ワーカー」。ほかに、「兵隊アリ」が数%いる。


性別を決めるXY染色体のうち、X染色体上に階級を決める遺伝子があると仮定して実験結果を分析したところ、メンデルの法則にきれいにあてはまり「階級を決定する遺伝子」があることがわかった。


女王アリになるか働きアリになるかは、遺伝的要因以外のものも左右するようだ。「遺伝的にはニンフ型の卵からワーカーになるケースが出てくる。逆に、ワーカー型の卵からニンフになるケースは確認されなかった」と北出理氏(茨城大)。

(by pick-up)今から四十数年前、私が小学校の4年生のときに、理科の時間にシロアリのスライドか何かを見せながら先生が質問した。「シロアリはアリの仲間ではありません。何に近いか知っている人いますか?」。私は虫好きだったので知っていた。


手を上げて「ゴキブリ」と答えた。その先生は理科が専門だったのだが、どういう訳か、私の答えを否定して「トンボの仲間です」と教えたのだった。そして、私はクラスメートに笑われた。小学4年生の私はガリレオのようにつぶやいた「それでも、シロアリは…」。


子供のほうが教師より詳しいことがある、というのは珍しくない。