週刊金曜日(2007年11月2日)坂本洋子よりピックアップ:

埼玉県教育委員会は10月、教育委員長に「新しい歴史教科書をつくる会」元副会長の高橋史朗氏を選出した。


高橋氏は、埼玉県の上田清司知事の要請を受け、2004年12月、教育委員に就任した。偏った歴史認識ジェンダーバッシングの急先鋒というだけでなく、公民教科書の監修者であったため、教科書採択を翌年に控え、就任阻止運動が展開された。


高橋氏や上田知事は「(教科書には)関与していないので問題ない」と、反対する側を批判した。ところが、2005年4月の衆議院文部科学委員会で、高橋氏が公民教科書の監修者だった事実が判明した。


検定中の教科書の関係者名簿が非公開であったことを利用して、「いっさい関与していない」とうそぶき、同時期に監修者の削除申請を行なうという欺瞞を指摘された高橋氏は、公民教科書の採択審議の際には自ら退席を余儀なくされた。